M-90(20万円;1986年発売)の後継モデルとして、1988年に発売されたモデル。
M-90と比較して多くの改良が盛り込まれ、重量も7キロも重くなっていますが
価格は2万円の上昇にとどまっています。
同時期に販売されたA-838などと同様に、徹底したシンプル&ストレート主義と振動抑制構造が
導入されています。
457W×163H×432Dmm
28キロ

正面のLED表示の出力計は好みの分かれるところ。
ピアノブラック仕上げ。

天板は、分厚いアルミ板で、叩いても鳴らない。
トップ9箇所、リア3箇所の合計12箇所でビス止めされている。

中央の茶色部分は結露による腐食。重量は1.2キロ。

細かい部分にも、振動対策がなされている。

サイドウッドはパーチボードだが、表面の仕上げは非常にきれい。
4本のボルトでシャシーに固定されている。

サイドウッドの裏側も凝っている
左側より順に、フトントの装飾の金属プレート、位置決めの木製パーツ、振動対策の発泡ウレタン、位置決めの木製パーツ


中央下のパネルの中には、スピーカーの切り替えとヘッドホン端子、ディスプレイ消灯スイッチがある。

中央左手のボリューム
後述するがこれも凝った仕様になっていて、入力ソース源が少ないなら
プリアンプ無しで本機を活用できるようになっている。

入力セレクター。
通常のプリアンプと接続して使用する方法以外に
CDなどとダイレクトに接続して使用できるようになっている。
音楽信号はフロントパネルまで引き回されておらず、リアパネルのリレーを駆動して
切り替えを行っている。

裏板は銅メッキ。うんざりするくらいの沢山のビスで固定されている。重量は1.4キロ。
足は5本で、中央の足のみ、鋳物製となっている。

四隅の足はプラスチック製だが、内部に樹脂が充填されている。
この辺はA-838と同じ構造。
M-90とは、充填される樹脂が変更されており、より制振作用の強いものになっている。

中央の足
この足は、底板とトランスのベースにも接続されている。
ずっしりと重く、250グラムある。A-838にも同じものが使用されている。

底板を取り外すのに、これだけのビスを外さないとならない。20本以上ある。
すべて銅メッキされている。

底板を取り外したところ
ボリュームはリアパネル付近に設置され、フトントパネルから長いシャフトを介して駆動される。
そのため放熱器の下部が左右チャンネルTで非対称なっている。
シャシー中央の突起物が鋳物製の中央の足と結合されることになる。
シャシーは全面銅メッキされている。
中央のトランス部分の底板は厚さ1.6ミリある。

ファイナルは片チャンネルあたり4パラのプッシュブル。
品番は確認できなかったが東芝製のトランジスターと思われ、M-90と同じなら2SA1516・2SC3907だろう。
純銅のスペーサーと一緒に放熱器に固定されている。
放熱器はA-838やA-717と同じハニカム構造で、各部分で厚みが異なる設計で
特にダンプされていないが、叩いても全く鳴らない。
またこの放熱器は前後パネルと連結し、補強材としても若干役立っている。
M-90は、よくある櫛型の放熱器で、M-90と比較して、強度、コスト、放熱機能すべて増している。

リアパネル。信号経路がより短い下側がA端子となっている。これもA-838などと同じ。
接続されるスピーカーのインピーダンスによって、設定を変えるスイッチが取り付けられている。

入力3系統(内ボリューム経由は2系統)、出力1系統ある。
2008年現在、入力ソースは限られてきているので、これだけあれば私は不自由しない。

サイドウッドを取り除くと、すぐメインアンプ基盤が露出する。(シャシーに側板は無い)
中央の4本のコンデンサーは、AVFコンデンサーである。

東芝 中電力トランジスタ 2SA968/ 2SC2238
パワーアンプのドライバー段に良く使われる素子です。



NEC製2SA992/2SC1845
2SA988のローノイズ版で、ステレオのコントロールアンプ段間増幅、パワーアンプ初段や段間増幅用に設計された素子です。コレクタ耐圧が高くコレクタ容量も小さいことから、ダイナミックレンジの広い低雑音アンプを可能にしましたが、既に生産中止になっている。


初段のdual-FET

東芝製の初段用高耐圧トランジスター
2SA1145-Y/2SC2705-Y


バイアス量を可変させて、擬似A級動作されるためのIC・・・かな?


ブリッジダイオード
片チャンネルあたり8本使用されている。
左側はスピーカーのリレー。

トランスは、シールドケースに封入された。(M-90は裸)
容量は220VAで、M-90と同一。

ブロックコンデンサーもゴム製の防振材に包まれた(M-90では露出)。
銅製のバンドで固定されている。容量は4本で40000μF。ELNA製

コンデンサーの直径は50ミリ

トランスのケースは10×12.5センチ

各所に補強材が入っており、非常に剛性が高い。
A-838との比較だが
電源部のスペック(数字)だけ言うとA-838の方が大きいが、実際のところは同等だと思う。
ファイナルや放熱器は、M-90aの方が優れている。
ボリュームは同等。重量は一緒で、A-838の方がキャビネットが大きいし、
内部構造をみてもM-90aの方が高剛性である。
音の傾向は似ていて、ニュートラルバランス。

|