| ところでNS-1000Xのクロス周波数は、本当に500Hzと6000Hzでしょうか?。上記のノーマルネットワークで計算すると、クロス周波数は(計算上は)4000Hz付近になります。勿論ユニットの特性や音圧によってこの数値は変わってきますので、計算上と実際のクロス周波数は一致しないのは承知しています。そこで実際に確認してみました。非科学的で主観的な検査ですが、4000-5000-6000-7000Hzのサイン波を順番に再生してみます。6000Hzを再生すると、殆どツイーターから音が放射されています。とてもクロスが6000Hzとは思えません。ではどの周波数が聴感上クロス周波数と思われるか・・・?これはなんと4000Hzです。
本当にNS-1000Xのクロス周波数は6000Hzなんでしょうか?

前ページのこの測定でもクロス周波数は4000Hzのように見受けられます。(青線がツイーターオフ)
そこでもう少しノーマルのNS-1000Xの調査をすることにしました。

青線はNS-1000Xのウーハー単体の周波数特性です。
測定方法は、キャビネットから出して、カーペットの上に置いて再生し、軸上1メートルで測定しています。実に5000kHzまで高いレベルで再生されています。振動板の剛性が高いので、高い周波数の音まで再生してしまうのでしょう。こちらで紹介しているONKYO
D-77のツイーターと組み合わせると2000Hzクロスの2ウエイスピーカーが組めそうです。もちろん1000Hz以上はピークとデップがあって、かなり音質は良くないとは思いますが・・・・
赤線 が、ネットワークを通したウーハーの特性です。200Hzから落ちていますが、1400Hz,3500Hz,4300Hzなどにピークが残っています。一番高いピークの1400Hzのものは、600Hzと比較して-15dBの音量差です。

スコーカーの特性です。測定方法はウーハーと同じですが、赤線と青線は 再生レベルが同一ではなかったので、グラフがズレています。(測定ミス・勘案してください)。赤線がローカットのみ(NS-1000Xのオリジナルのネットワーク)で、ハイカットは無しです。
青線が、ハイカット+ローカットの周波数特性です。ハイカットなしだと、10kHzくらいまで再生できることが判ります。また14000Hzと18800Hzにピークがありますが、これは私の部屋の特性のようで、他のスピーカーの測定でも出現します。500Hzのピークは原因が良くわかりません。2500Hz付近のレベルが高くなっているのは、ネットワークの影響とユニットのキャラクターでしょう。

ハイカットなしの状態で、スコーカーに6000Hzのサイン波を入力すると、12000Hzに共振のピークが出来ます。

3000Hzを入力すると6300Hzに共振のピークが出ます。 1000Hzでは、どこにも共振のピークは出来ません。実はウーハーなども4000Hzを入力すると10KHZにピークが出来るのですが、ハイカットの周波数が低いので無視できます。しかし3000Hzと6000Hzは双方ともスコーカーの受け持ち帯域ですので、影響はあるでしょうね。事実この共振のピークが現れる周波数は、とても喧しく聴こえます。

ネットワークつきのウーハーとスコーカーを重ねると、このようになります。
(スピーカーボックスには入れていません)

これが本題です。
青線がオリジナルのネットワークを通したスコーカーの特性です。
赤線が、今回作成した4000Hzクロス(?)を目指したネットワークです。
4000Hzから違いが出ています。 2500Hz付近のレベルが上がるかと思ったのですが、余り影響は無いようです。
|
オリジナル |
改造 |
(C)
|
3.5μF |
4.97095μF
|
(L) |
0.45mH |
|

これは更にコンデンサーを追加して測定した結果です。それなりの効果はあるようです。
青線がオリジナルの測定結果
赤線が上記に更に1.5μF追加して6.47μFにした結果
|
オリジナル |
改造 |
(C)
|
3.5μF |
6.47095μF
|
(L) |
0.45mH |
|

これがツイーターの特性。測定方法はウーハー・スコーカーと同じ。
6800Hzに酷いDIPがある。
赤線がオリジナルの測定結果
青線が、コンデンサー0.68μF追加して3.36μFにした結果。
殆ど差が無い。14000Hzと18800Hzのピークは、私の部屋の特性である。
|
オリジナル |
改造 |
C
|
2.7μF |
3.36095μF
|
L |
0.3mH |
0.33mH |

そこでコンデンサーを1.0μF追加として、3.68μFにした。
青線が3.68μFでの測定結果
2000-5000Hzのレベルが上昇してきた。
|
オリジナル |
改造 |
C
|
2.7μF |
3.68095μF |
L |
0.3mH |
0.33mH |
左側も改造終了。写真は割愛するが、やはりNS-1000Xの改造は大変である。特に純正ネットワークの取り外しは大変である。前回との変更点は、下記のとおりだ。
- 吸音材を右側のスピーカーの1.5倍とした。純正比でいうと右側が1/2だったが、今回改造した左側は3/4程度の量にしてみた。
- 上にも書いたように、クロスの周波数を変更した。
- キャビネットへの一連の作業の中での、裏板のウーハーの抜き板に定状波防止の三角柱の木片の接着をやめた
- スコーカーの取り付けボルトに銅ワッシャーを併用した。

エイジングがゼロなので、情報量の少ない引っ込んだ音である。
先に改造した右側の方がエイジングを進んでいるので、左右の比較はまだ出来ません。

とりあえず 測定してみました。
5KHzからだら下がりです。
クロス自体はうまくいっているようですが、スコーカーによる高域再生がなくなった分、
5k〜10kHzまでの音量が不足しているようです。
しかし15KHzまで少し低下しているのは、納得がいきません。
対処法は ツイーターのアトネーターをMAXにして再生!!!したのですが、途中で”ガシャ!!”という嫌な音がしてツイーターが沈黙してしまいました。ツイーターが御亡くなりになったようです。
分解しましたが、振動板やコイルへの配線などには問題ないようです。また分解するときに気づいたのですが、保護用の金網には磁性体が使用されていて、マグネット引っ付きます。最近の製品は銅製の金網が使用されてたものが増えていますね。

金網は、周囲から少しずつ引き上げます。一気に引き上げると金網が変形しますので、地道に時間をかけて引き上げます。

振動板も破損が無い

4箇所のネジを外すと磁気回路が脱落します。

脱落した磁気回路(左)
ダイヤトーンやケンウッドのDM(ダイレクトマウント)ではなく、磁気回路とトッププレートとユニットのフレームは別になっている。また振動板とボイスコイルは別々に製造されているようだ。直接振動板にコイルを巻きつける構造にはなっていない(ダイヤトーンで言うDUD構造になっていない)。
このフレームの空スペースにブチルゴムとか充填すると、音が落ち着くかもしれませんね。

端子からボイスコイルへのリード線は切れていない。
では なぜ音がでない??? よく見るとボイルコイルが破断していました。写真でお判りになるでしょうか?ボイルコイルが割れて、横に亀裂が入っています。修理不能ですね。ちょっとテストの音量が大きすぎたようです。あるいは経年変化で強度が低下していたのでしょうか?反対側のツイーターも点検してみましたが、こちらは問題ありませんでした。
写真を見てもわかるように、ボイルコイルはボビンに巻かれていません。本当にコイルだけで、その先端にチョコンと振動板が接着してある構造で、強度は今ひとつです。先ほどの測定で、15kHzがあまり再生できなかったのは、すでにコイルが裂けていたのでしょう。

新しいツイーターが入手できるまで作業中断です。
その前に 吸音材について 再検討しました。
赤線が オリジナル比3/4の吸音材の量です。
青線が オリジナル比1/2の吸音材の量です。
ウーハーのみの再生ですが、微妙な結果です。1/2の方がローエンドは伸びていますが、凹凸が多いですね。
ジャンクのNS-600からパーツを移植して復活しました.
NS-600とNS-1000Xのツイーターは、フレームの仕上げが違うほかには、マグネットのサイズが全然ことなる.しかしボイスコイルの直径は同一なので、NS-1000XのマグネットをNS-600のツイーターに装着することが出来る.厳密に言うとボイスコイルも若干構造が異なるのだが、視聴してもその差は体感できない.

周波数特性を測定しても、NS-1000XのツイーターとNS-600+NS-1000Xのインチキツイーターとでは、差を認めなかった.
(赤; NS-1000Xのツイーター、 青; NS-600+NS-1000Xのインチキツイーター)
100〜700Hzのピークは、ノイズ

音も違和感ありません.
その後 NS-600流用のインチキツイーターは ぶち壊してしまいました。詳細はNS-600の最後の方に書いてありますので・・・・
今度はNS-500Mからツイーターを流用して復活しました。 なんか罪悪感あります・・・・。最終的にはNS-1000Mのツイーターを別で入手して交換しました。
NS-1000X 改造 その3に続く
|