オーディオ解体新書>KENWOOD LS-X9
KENWOOD LS-X92006年3月12日 更新 |
| 1本52000円 蛇足であるが、似たようなスピーカーでLS-V9という製品が、ほぼ同時期に発売されている。詳細は不明だが、小型2ウエイスピーカー+分離型スーパーウーハーという製品。2ウエイスピーカーの部分はこのLS-X9そっくりである。おそらく同じユニットを使用した製品であろう。スーパーウーハー部分はLR共通の一体式で10cm口径のユニットが使用されていた。双方ともLS-M7(65000円×2)と同時期の製品である。つまり同時期に3つのやや形態は異なるにしても同じ価格帯にスピーカーを発売していたのである。
振動板はダークメタリック色で、これまたLS-G5000で採用されたクリスタルダイヤモンド振動板である。マグネットはアルニコがおごられている。1本5万円のスピーカーとしては異例である。確認したわけではないが、おそらくダイアトーンでいうDUD(振動板とボビンを一体化して振動板に直接ボイスコイルを巻く構造)・DM構造(フロントプレートとがそのままトッププレートをかねる構造)も採用されていると思われる。(LS-G5000と同じ)
磁気回路はツイーターと同じくアルニコが使用されています。ボイルコイルには角型断面のアルミ腺が採用され、ボビンに隙間無く巻かれている。なおこのユニットはバッフル面から少し落とし込んだ場所に固定されている。理由は不明。またユニット周囲には、プラスチック製?樹脂製?のシートが貼られている。おそらくバッフル面からの不要放射を抑制するためであろう。
ツイーターは、2つの抵抗で、出力を調節し、ローカットは電解コンデンサー+フィルムコンデンサーを並列に接続して-6dBで成されている。ケンウッドは長年フィルムコンデンサーを使用しないネットワークを多用したが、このフィルムコンデンサーが前ユーザーの手によって後付されたものではないとしたら、方針が変わってしまったのだろうか?電解コンデンサーは日本ケミコンのAXF 1μFが使用されている。勿論バイポーラーである。
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これを見て判るように2つのスーパーウーハーは同一動作ではなく、スタガードになっている。下側は、ある意味ダブルバフレフに近い動作といえるかもしれない。 先にも書いたが、板の厚みは下記のとおり 下部ボックスの前側、 補強材はないが、インナーバッフルなどの為にかなり頑丈なキャビネットになっている。 非常に複雑な構造。計算で出来るような代物ではなく、相当数の試作品を作ってカットアンドトライで追い込んで作ったものであろう。 故 長岡鉄男氏好みの構造ですが、音は同氏の好みではありません。
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総じて言うと、かなり大人しい音のスピーカーで、いやみの無いスムーズな音色。このスピーカーは物量投入型であり、剛性の低いキャビネットと非力なユニットを使ってそういった音作りをしている製品とは音の純度が違う印象がある。 しかし雷の音・大砲の音・自衛隊の爆音 などという源音追求派のサウンドマニアにとっては、キャラクターが大人しすぎて物足りない面もあるだろう。 素材としては非常によい製品なので、その場合、ツイーターの固定アットネーターの見直し(抵抗の数値変更)や電解コンデンサー→フィルムコンデンサーに交換、上部ボックスの吸音材を半分程度に減らす、などで相当音が変わると思う。興味のある方はトライしてみてください。 |
1989年7月のステレオ誌に江川三郎氏のコメントがある。 1990年11月のステレオ誌に斉藤宏嗣氏のコメントがあった。
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