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AX-Z921

1988年 99800円

435*173*459 18キロ

130W+130W

当時流行したDAC内蔵のプリメインアンプ
単に内蔵しただけでなく擬似A級動作をデジタル回路と組み合わせることによって、非常に優れた動作をさせている。

発売は1988年、1997年に前モデルのAX-Z911を発売しているが、それにK2インターフェイスを搭載して改良を施した機種といえる。911とは電解コンデンサーの位置やトランスが異なる。またDACも16ビット4倍オーバーサンプリングから18ビット8倍オーバーサンプリングに改良されている。


正面パネルのつまみ類は無垢ではなくプラスチック製。 ボリュームは無垢ではないが肉厚があるものを使用している。


フロントパネルはホログラムを使用した立体的なディスプレイになっています。 ハーフミラーを使用して 虚像と実像を交えて表現しているそうです。またスモークのアクリルパネルはメーカーになかったので特注したそうです。

 


スピーカー端子は よくあるタイプですが 太いコードでも入ります。上の写真向かって右手がデジタル入力。左手がアナログ入力になっています。


デカいトランスと電解コンデンサーが印象的な内部



コンデンサーはELNAのシルミックが使用されている。
63V 18000μFが2本


バランス巻きのEIコアトランス

奥に見えるのは定電圧回路

このヒートシンクは非常に熱くなります。



この回路にはグレートサプライも使用されている
2200μF 25V
緑のコンデンサーは MUSEコンデンサーかな?


入力系の基板(サイド)

MUSEやシルミックなどのオーディオ用コンデンサーが使用されている。


メインアンプ基板


ここに”スーパーA”のオリジナルチップを発見。
スーパーAとは ビクターが昭和53年に開発した擬似A級動作するアンプの回路の名称です。詳しいことは不明。このアンプの発売される5年位前にクラスA・スーパーA・ダイナミックA・クオーターAとか色んな名称で各社 そういった回路を研究していた次期がありました。要は可変バイアスなんですが、このアンプはそれにデジタル制御を盛り込むことにより デジタルピュアAタイプUという機構を構築し、ひとつの完成形に辿り着いたモデルです。

バイアス電流を可変させる方法は どうしても入力に対してバイアス電流の動きが遅れます。

このアンプはデジタル入力時 データーをメモリに一時ストックしておき、先にバイアスを上げた後で それをDACに入力します。つまりデジタル入力時のみですが完全に全域でA級動作するようです。データーを蓄えるメモリは256KBのサイズで150ms後にそれを読み出すという動作をしています。この一連の回路はタイムベースプロセッサーを呼ばれていました。実際は電源電圧のコントロールやアイドリング電流の調節は120msで終了するそうで、30msの余裕を残す形で設計されています。

この技術に関しては、特許が3件、実用新案が2件申請されました。

バイアス電流を常時固定にして全域でA級動作させると とんでもない電力を消費しますし発熱もストーブ並になります。バイアス固定で全域A級動作するアンプもありますが 50万円とか100万円というアンプになってしまいます。120W全域で完全なピュアA級動作をするアンプが10万円以下というのは、大変な技術です。

ただしアナログ入力時は 従来のダイナミック・スーパーAという動作に自動的に切り替わります。

DAC基板(サイドに設置)シールド板で遮蔽してあります。


ここにもMUSEコンデンサーなど 高級パーツが使用されている。


DACチップは バーブラウンPCM56Pが左右別に2基搭載されている。選別品ではない。SE-M100と同じチップである。(SE-M100は4つ使用しているが・・・・)

左側にあるコンデンサーは日本ケミコン社製のAWFコンデンサー


K2インターフェイスチップ。

ビクターオリジナルである。動作としてはデジタル入力からの信号をそのまま使用せず、その信号を元にして 新しい信号を作り直してDACにインプットするメカニズムです。


一番上;劣化したオリジナルのデジタル信号
真ん中;K2インターフェイスでデジタル信号を検出・分析
一番下;検出した情報を元に 全く新規にデジタル信号を作り直す

これによってジッターからFREEになる・・・という回路だったと思います。

 

一応A級アンプですが 発熱は少ない部類です。音はキャラクターの少ない無難な音ですね。あと画像からもわかりますが、このアンプはネジがことごとく銅メッキされています。電源部も非常に強力ですし 当時長岡鉄男が絶賛したのもうなずけます。

ちなみにCDダイレクト入力(デジタル入力時)は、アンプ内部の接点は僅かに1箇所のみで配線の長さは50センチだそうです。従来機種の接点は10箇所で配線の長さは2.7メートルでした。

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